そのW・・・フランスについてのデータ

 早いもので、残る在外研究の期間は残り一カ月となってしまいました。今回は、フランスの福祉に関係するデータをいくつか紹介します。データ源は Top Actuel Sant/Social20082009(Hachette)です。

[フランスの人口]
 フランスの人口の増加は規則的なものではありませんでした。経緯をたどると、1800年には3000万人、1893年になって、ようやく4000万人となりました。その後、1914年には4160万人になりましたが、1918年には3850万人(死亡と出生の減少)となっています。1924年には4000万人となり、1944年には3900万人、1969年に5000万人という具合です。今日では、約6500万人となっており、これは、8300万人のドイツに続いてヨーロッパでは2番目の位置を占めています。世界的にみれば、1億8000万人のフランス語を話す人々(francophone)がいるといわれています。
 1750年当時、ゼロ歳児の平均余命は25年でした。それが、1946年には59.9年(男性)、65.2年(女性)となります。そして、2007年には77.6年(男性)、84.5年(女性)となっています。いわばヨーロッパのチャンピオンですが、日本と似ているところは、男女間の開きが大きいことです。

[合計特殊出生率]
 フランスでは、今日におけるよりも、18世紀におけるほうが多くの子供が生まれていたといわれています。1750年には100万人の子供が生まれたとされていますが、そのおよそ半分の子供が10歳になる前に死亡したといわれています。
 合計特殊出生率とは、その年の生出産数と、その年の15歳から50歳の女性の人口数との関係です。世界的に見ると、ナイジェリアの8から香港の1にいたるまで幅がありますが、フランスは、2近くに上昇しています。ただし、1966年には2.79でしたし、1971年には2.49でした。EU内では、フランスはうまくいっている珍しい国の一つであるといわれています。

[晩婚化と婚外子]
 2006年と比べると少しだけ減少しましたが、2007年には、816,500の出生が登録されています。1975年の時点で、初めての出産時の平均年齢は26.5歳でした。ここ30年間を見てみると、子供を持つ年齢は一貫して遅くなっています。2007年には、平均して29.6歳となっています。「人口及び家族に関する上級評議会(Le Haut conseil)」は、この出産の高年齢化は保健(公衆衛生)の問題になると指摘しています。
 1965年には、5.9%の子供が婚外子として生まれました。婚外子の割合は、2006年には48.4%でしたが、2007年には、50.5%となり、初めて過半数を構成することとなっています。この数字は10年前には40%にすぎなかったのですが、婚姻によらない「同棲(コアビタシオン)」の寛容さは、家族を崩壊させることはなく、逆に、それを強化したともいえます。

 以上、フランスの福祉に関係するデータを駆け足で紹介しました。
 「フランスで、福祉の研究をしています」と言うと、きまったように、フランスの合計特殊出生率が高いのは「移民の人々」との関係ですか?それとも、多様な形で存在する「家族手当」との関係ですか?という質問が投げかけられます。この「問い」について、私は答えを持っていません。その代わりに、「子供の写真」を二枚。

[
[