【相談員のコメント】
●パワハラは、セクハラとは異なり、加害行為が業務上の指示や指導といった形で行われることが多いため、「仕事熱心な上司が熱意のあまりにやったこと」とか「昔はもっと厳しかった。これくらいは当たり前」などと加害行為が正当化されたり、「仕事ができない部下に問題がある」「最近の若い者は打たれ弱い」などと被害者が非難されたりすることがよくあります。しかし、問題となるパワハラ行為は、この事例のようにもっと悪質で被害も大きいのです。この例ではとくに長期にわたって暴言を繰り返しています。相手がダメージを受けていることがわかっているのに、暴言を繰り返すのは意図的で悪質な加害行為です。その結果、うつ病などの重篤な被害が出ています。
●ただ、このようなタイプの行為者は、相手が苦しんでいることに気づかなかったり、自分のやり方が正しいと信じ込んでいたりします。メンタルヘルスケアという点からも早めに上司や産業医等に相談し、それとなく注意をしてもらったり、被害者若しくは加害者の配置換えを考慮してもらったりするなど、被害回避の方策を取るようにしましょう。